金星が外合 2013年3月26日

 昨年の6月6日は金星が内合となり、世紀の天文現象「金星の太陽面通過」が見られました。以降の金星は、夜明け前の東天で明けの明星として輝いてきましたが、このところは高度が低くなって太陽へ近づいていました。そしてついに3月26日には外合を迎え、これ以降は宵の明星として夕方の西空へまわります。

 外合とは地球、太陽、金星がこの順に一直線に並び、地球と太陽を結んだ直線および、太陽と金星を結んだ直線のなす角が180度になることです。下に示した太陽系の図をご覧ください。地球から見た金星は、太陽をはさんで反対側にあり、一直線に並んでいることがわかります。地球から見た金星は太陽と同じ方向に見えますから、観測することができなくなります。

3月26日 地球と金星の位置関係

 ところで2013年に見られる宵の明星は、今ひとつパッとしません。下の図は日の入り時刻における金星の位置変化を示したものです。これを見ると金星の高度は年末までサッパリ高くならず、いつもとはちょっと違います。これでは人目につきにくく、冴えない金星となりそうです。また2013年の前半は形や大きさの変化に乏しくて、天体望遠鏡で観測しても丸みを帯びた小さな像しか見えず、こちらも今ひとつ面白みがない状態が続きます。

日の入り時刻における金星の位置変化

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