みずがめ座η流星群

 ゴールデン・ウィークが終わる5月6日頃、みずがめ座η流星群(ηはエータと読みます)が極大になります。この時期のみずがめ座は夜明け前にしか昇ってこないため、流星は夜明け前の短時間だけしか観測することができません。

 南半球へ行くと夏のペルセウス座流星群にも匹敵するほどの大きな流星群ですが、日本からだと1時間に10個観測できれば上々となってしまいます。流星群というと、流れ星が乱舞するイメージを持たれるかもしれませんが、この流星群はそれほど華やかなものではありません。

 夜明け前頃に東の空の低い位置を見ていると、速い速度で地平線方向から流星がフワッと浮かび上がってくるように見えます。このような見え方は、みずがめ座η流星群独特です。がんばって夜明け前の東天に注目しましょう。

 なお、2013年は近年にない大出現となりました。しかしその後は、例年並みかやや活発な出現となっています。

2017年は5月6日の夜明け前の1時間が勝負

 2017年みずがめ座η流星群の極大時刻は、5月6日の10時ごろと予想されています。日本では太陽が昇った昼間の時間帯で、極大時刻の条件は良くありません。
 
 一方、5月6日夜明け前の月齢は9.2で、東京では月の入りが2時17分です。ここから薄明が始まる3時8分までが流星観測の勝負となります。もともと、みずがめ座η流星群の輻射点が昇るのは1時頃です。月の条件に関しては、必ずしも悪いとは言えないでしょう。
 
 以上から、2017年のみずがめ座η流星群の条件はまずまずです。1時間あたりに最大で10個を目指してがんばってください。それから、5月といえども明け方はかなり冷え込みます。少し厚着をして流星観測にのぞんでいただきたいと思います。

2017年みずがめ座η流星群の出現イメージ

 以降ではみずがめ座η流星群について、詳しく解説していますのでお読みください。

みずがめ座η流星群とは

 みずがめ座η流星群に属する流れ星は、みずがめ座η星(ηはエータと読む)の方向から飛んでくるように見えることから、このように呼ばれています。みずがめ座のトレードマークはみずがめの三つ矢ですが、η星は三つ矢の中で最も東側に位置する4等星です。

 みずがめ座を輻射点(放射点)とする流星群は、この他にも7月中旬から8月中旬にかけて活動するものもあります。ややこしいですね。そこで、4月下旬から5月上旬に活動するものをみずがめ座η流星群と呼び、7月中旬から8月中旬にかけて活動するものを、みずがめ座δ流星群と呼んで区別しています。

活動期間

 活動期間は4月25日から5月10日までとされています。最も流星が多く流れる極大日は年によって異なりますが、日本ではゴールデンウィークが終わる5月6日から7日頃となります。

見える方向と時間

  みずがめ座といえば秋を代表する有名な星座ですね。それだけにこの時期のみずがめ座は、夜明け前の直前にしか東の空に姿を見せません。ですから、みずがめ座η流星群は夜明け前の直前にしか見ることができません。

 輻射点(放射点)のあるみずがめ座は、東京の場合で1時半頃に東の空から昇ってきます。その頃でも流れ星が見られないわけではありませんが、本格的に流れ出すのは輻射点の位置が高くなってからです。時間の経過とともに輻射点が上がってきますが、高い位置へやってくる前に夜明けを迎えてしまいます。そんなこともあって、全体的に条件が良くない流星群といえます。夜明けとなるギリギリまで粘り強く観測しましょう。

流星の見え方

 流星を一度も見たことがないという方もいらっしゃることでしょう。流星は何の予告もなしに、音もなくシュッと星が流れます。みずがめ座η流星群は流星としては中くらいの速さに分類されますが、本当にアッという間の出来事です。東の方角を見上げていると、地平線方向から流星がフワッと浮かび上がってくるように見えるのが印象的です。流星の見え方は速い方で、痕を残すのも特徴です。

流星の数

 流星の出現数はみずがめ座η流星群の場合、それほど多いわけではありません。みずがめ座は秋の星座ということで、日本からだとゴールデンウィーク頃は夜明け前の直前に少し姿を見せるだけです。このため輻射点が低い位置にしか昇ってきませんから、1時間に10個観測できれば上出来となってしまいます。

南半球では大きな流星群

 北半球では出現数が少ないさびしい流星群ですが、南半球へ行くと輻射点の位置が高くなるため、大きな流星群となります。北半球で見るペルセウス座流星群に匹敵するといいますから相当なものです。この時期に南半球へ行かれる機会があれば、ぜひとも観測したい流星群でしょう。

母彗星はハレー彗星

 彗星が撒き散らしたチリの中を地球が通過すると流星群が見られます。みずがめ座η流星群の場合はオリオン座流星群とともに、あの有名なハレー彗星(1P/Halley)が母彗星です。これらの流星群はある意味、由緒正しい流星群といえるかもしれません。ハレー彗星の軌道付近では流れ星の元となるチリの密度が高くなっています。地球がここを横切ると極大となるのです。

2013年に大出現

 2013年は通常よりも3倍から5倍も出現し、このみずがめ座η流星群としては、過去千年間で一番と思われるほどの大出現になりました。5月5日から10日頃まで、1時間当たりに最大で20個程度の出現が持続しました。また、ヒークとなった5月7日の2時台から3時台にかけては、観測者によって1時間あたりに最大で100個を超えるケースもあるほどでした。また、火球が多く出現したのも特徴です。これらは、3000千年前に放出されたダスト・トレイルに地球が遭遇したためではないかと考えられています。