まだいける！　ホームズ彗星　２００７年１２月

　ホームズ彗星（17P/Holmes）が１０月末に突然大増光し、その後しばらくの間は都会の夜空からでも肉眼で観測できたことは、ホームズ彗星が大増光！のページでお伝えしたとおりです。
　その後彗星は大きく拡散しながらペルセウス座α星へ近づきました。その後も少し郊外へ行くと、双眼鏡を使うことにより観測できる状態が続いています。

ホームズ彗星の経路

　下の絵は１１月から２００８年１月にかけて、ホームズ彗星の経路を示したものです。彗星は地球から離れているために動きが遅く、ペルセウス座をゆっくりと移動していきます。ペルセウス座のα星とβ星は２等星ですから、これを目印にするとよいと思います。

ホームズ彗星の経路（赤道座標系による）

ホームズ彗星の見え方

　ホームズ彗星は拡散が進んだ結果、ひところのように都会から肉眼で見えるということはなくなりました。少し郊外へ出たくらいでは、彗星を肉眼で確認することは難しいでしょう。しかし、双眼鏡を使うことにより、少し郊外へ行けば彗星を確認することができます。双眼鏡で彗星を観測すると、大きくてボーッとした光の塊が楕円形に見えます。

ホームズ彗星の位置

　ホームズ彗星は秋の星座のペルセウス座に見えます。ペルセウス座は日の入り後、空が暗くなった頃から北東～北の空で見ることができます。東の空に明るく赤く光る火星が見えますが、ここから黄色の１等星カペラをたどり、さらにペルセウス座α星をたどりましょう。彗星はペルセウス座α星からさほど遠くない位置にありますので、α星の近くで大きくてぼんやりと光る天体を探してください。
　
　以下に１２月中の彗星の位置を１週間間隔でしめしておきます。彗星の動きはゆっくりとしていますので、数日くらいでしたら多少前後しても、見える位置に大差はありません。