ガリレオ衛星の相互食 2003年2月4日、20日
今年はガリレオ衛星の相互食が起こります。ガリレオ衛星は、木星の周りを回る4つの大きな月です。ガリレオ衛星の相互食は6年に1度(木星の公転周期の半分)、木星の衛星の軌道が真横から見える位置に来るときに起こります。相互食とは、衛星が別の衛星を隠したり、衛星が別の衛星の影に入る現象のことです。地球から見ると、衛星の明るさが暗くなることで観測できます。ただし、観測には天体望遠鏡が必要となります。
これから6月までの間に何度も起こりますので、「天文ソフトつるちゃんのプラネタリウム」シェア版の画像を使いながら、観測しやすいものを毎月紹介していくことにしましょう。
2月4日 2時12分
カリスト(第4衛星)が、イオ(第1衛星)を隠します。
・皆既食 0.7分
・継続時間 5.6分
・減光量 69%
下の絵では、紫色のイオが、黄色のカリストの本体に隠されます。
2月20日 21時18分
カリスト(第4衛星)が、エウロパ(第2衛星)を隠します。
・皆既食 1.3分
・継続時間 3.6分
・減光量 59%
下の絵では、緑色のエウロパが、黄色のカリストの本体に隠されます。この日は23時27分にも相互食が起こります!
2月20日 23時27分
カリスト(第4衛星)の影に、エウロパ(第2衛星)が入って隠されます。
・半影皆既食 9.2分
・減光量 54%
下の絵では、緑色のエウロパが、黄色のカリストの影に入って隠されます。(下の絵では衛星の影の計算は行っていませんので、衛星の影は表示されていませんし、影に入ったエウロパも普通に表示されています。)
また、紫色のイオが木星本体の上を通過中で、こちらも観測できます。この日は超オススメ。
その他
・2月25日の19時28分にはガニメデ(第3衛星)がエウロパ(第2衛星)の影に入り、41%減光します。
・2月28日の2時48分にはエウロパ(第2衛星)が、イオ(第1衛星)に隠されて、31%減光します。また、同じ日の21時40分にはカリスト(第4衛星)が、イオ(第1衛星)の影に隠されて、57%減光します。