水星が金星に接近、水星を見つけるチャンス! 2004年12月30日〜31日
12月30日は水星が西方最大離角
太陽系の9つの惑星のうち、水星は最も太陽に近い内側の軌道を公転しています。ですから、地球から見た水星は太陽にへばりつくように運動しており、太陽の強烈な光に邪魔されてなかなかその姿を見ることができません。水星を見つけるには太陽から最も離れたときが狙い目ですが、ちょうど12月30日には西方最大離角をむかえ、水星を見つけるのに適した時期となります。
下の絵からもわかりますように、日の出時刻における水星の高度は年末から年始頃にかけて15度を越えており、見つけやすくなることがわかります。
日の出時刻における水星の位置変化
12月30日から31日は金星に接近
水星が西方最大離角をむかえる頃、水星はちょうどうまい具合に金星に接近します。両者の間隔は、12月30日では1.2度、31日では1.1度ほどですから、ピッタリと寄り添うように見えるはずです。
下の絵は12月30日の日の出1時間前の南東の空のようすです。水星は金星の左上方向に見えることがわかります。普通なら、薄明かりの中で時間と戦いながら必死に水星を探すのでしょうが、この日の場合はすぐ近くに強烈に明るい金星がいます。金星を目印にすれば、きっとたやすく水星を見つけることができるでしょう!
マイナス4等星の金星はともかくとして、マイナス0.3等星の水星も明るくて簡単に見つけられそうに思いますが、高度が低いため大気の影響を受ける上に薄明かり状態ですから、意外と見えにくいものです。自信がない人は双眼鏡を持参することをおすすめします。水星は東というよりは南東の空に見えますので、この点にも注意してください。
ところで、水星と金星の近くには火星も見えています。明るさは1.5等星ですから火星にしてはあまり明るいとはいえませんが、近くにはさそり座のアンタレスがあります。火星が赤色ならアンタレスも赤色。薄明かり状態なので肉眼だとちょっと厳しいかもしれませんが、両者の赤さ具合を双眼鏡を使って見比べてみるのもおもしろいでしょう。
今年の夜空はこれで見納めかな。
12月30日 日の出1時間前の南東の空のようす
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(今年の後半は毎月のように金星が明るい天体に接近してキレイやったなあ。)
つる: 特に興味なし。
(おまえ、男女にイチャつかれてムカつくから、興味ないふりしてるんやろ)
つる: ち、ち、違うぞ! (バッコ〜ン!!)
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