いて座の木星観測もそろそろ終盤 2008年9月後半

次第に高度を下げてくる木星

 この夏は木星が観測しやすい位置にあったため、木星の天体観測ざんまいという方もおられるのではないでしょうか。しかし、そんなあなたも、そろそろ木星の観測シーズンが終盤を迎えます。下の絵は東京で20時、南西の空のようすですが、すでに木星の高度は30度を切っています。もともと今年の木星は南の方に位置するいて座に見える関係で南中高度が低かった上に、7月9日の衝から2ヶ月半が経過していることもあり、高度が低くなる時期が早まります。高度が下がると大気の影響を受けやすくなり、天体望遠鏡で観測する場合は落ち着いて安定した像を得るのが難しくなります。そうなると、細かい木星の表面模様を観測するのはおぼつきません。

 9月25日東京の場合、木星の入りは23時10分と遅いのですが、実質的に観測しやすい時間帯は限られます。今後は木星が観測しやすい時間がますます短くなりますから、未練が残らないように今のうちにしっかりと観測しておきましょう。

9月後半 南西の空に見える木星
9月後半20時頃の木星の位置。南南西の空へ移動し、高度も30度を切ってくる。

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  2008年 7月 9日 木星が衝


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