準惑星のセレスが衝 2012年12月18日

 12月9日には4大小惑星のベスタが衝となりましたが、その9日後の18日には同じく4大小惑星のセレス(またはケレスともいう)が衝となります。衝ということで条件的には最も観測しやすくなるのですが、それでもセレスの明るさは6.7等。こちらもベスタと同様に肉眼で見ることはできず、セレスを天体観測するためには双眼鏡か天体望遠鏡が必要になります。セレスは小惑星の中で唯一準惑星に分類され、小惑星の中では一番大きいのですが、それでもやはり小惑星ということなのでしょう。

 下の星図は12月18日20時頃、東の空のようすです。セレスは木星から大きく左下方向にあります。星座で言えばおうし座ですが、ふたご座との境界付くにあります。ここで、おうし座β星(1.7等)はエルナトとよばれ、セレスはこの星の下側からや右方向にあります。詳細星図に描かれた星のうち、右上にあるβ星はエルナトですから、こちらも参考にしてください。詳細星図の方は方位・高度基準ではなく、赤経・赤緯基準となっていますから注意してください。

 天体望遠鏡での見え方ですが、倍率をいくら高くして拡大しても、普通の恒星との違いがわかりません。直径が952Kmしかなくて小さいため、倍率を高くしても円盤状に見えないのです。それらしい天体を見つけて確信が持てない場合は、日数を置いて移動を確認できれば間違いありません。

木星の左下方向に見える準惑星セレス
セレスが見える位置


セレスの詳細位置と移動経路(5日間隔)
セレスの詳細位置

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