接眼レンズにはどのような種類がありますか

 接眼レンズは本当にいろいろな種類があります。一般的に広く製造されるものもあれば、メーカ独自に開発したものもあります。以下には一般的によく使われる主な種類をあげておきます。

記号 読み方 特徴
ハイゲンス 2枚のレンズを用いる。視界が狭く、一般的にはあまり使用されないが、入門機で使用されることがある
MH ミッテンツェー・ハイゲンス Hの改良型。構造が単純でレンズの接合がないため、高温に耐える必要のある太陽観測で使われる。アイレリーフが短くてのぞきにくい
SR スペシャル・ラムスデン 2枚のレンズを用いる。一部の格安天体望遠鏡に付属する。少し色収差が残り視野も狭い
エフ 2枚のレンズを用いる。一部のメーカが格安天体望遠鏡用に製造している。視野が狭く像もあまり良くない
ケルナー 3枚のレンズを用いる。かつては低倍率用接眼レンズの代名詞といってもよいくらいに星雲・星団観測用としてよく使われた。構造が単純なわりに優秀。低倍率に向く
Or オルソスコピック 4枚のレンズを用いる。オルソと略して呼ばれることがある。中倍率から高倍率まで対応するかつての高級レンズ。今では生産コストの低いPLへ移行された感がある
Er エレフレ 5枚のレンズを用いるのが一般的。かつて低倍率の広視界用接眼レンズとして高価で発売されていた。しかし、視界周辺部で収差があり、最近ではあまり用いられない
PL プローゼル 4枚のレンズを用いるのはOrと同じでレンズ構成も似ている。Orの変化形。最近では主流といってもよいくらいによく使われる
LV,LVW エルブイ、エルブイダブリュ LVはビクセン社が独自開発した種類。比較的広視界で低倍率から高倍率に対応する。LVWはLVの改良型で視界が広い
Nagler ナグラー 超広視界接眼レンズの先駆。視野周辺部まで像が鋭く、しかも平坦。しかしながら非常に高価で1本数万円もする

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