西方最大離角(せいほうさいだいりかく)

地球から見た内惑星は、太陽から一定の角度以上離れることなく、星座間を移動しています。この中で最も太陽から離れた位置に内惑星が見える場合、この惑星は最大離角にあるといいます。特に、惑星が太陽の西側に位置する場合は西方最大離角と呼んでいます。
 外惑星の場合は最大離角となるのは衝の時なので、最大離角という言い方はしません。

 西方最大離角の場合、惑星は明け方の東の空に見えます。太陽との離角は水星の場合で20数度、金星の場合で40数度くらいです。これは日の出時の水星や金星の高度のことを言っているのではない点に注意してください。仮に日の出時に水星が太陽の真横方向(地平線と平行な方向)に20数度離れていても、日の出時の水星の高度は0度です。ですから実際の高度は水星の場合は15度、金星の場合は40度くらいが関の山といったところでしょうか。

 西方最大離角の頃の惑星を天体望遠鏡で観測すると、東側が光った半月形を見ることができます。たとえ望遠鏡がなくても、水星は0等星、金星はマイナス4等星とかなり明るくなります。まだ水星や金星を見たことかない人は、最大離角の頃をねらって挑戦してみてください。


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