年が明けてもホームズ彗星 2008年1月

2008.1.2 新規

 ホームズ彗星(17P/Holmes)が10月末に突然大増光し、その後しばらくの間は都会の夜空からでも肉眼で観測できたことは、ホームズ彗星が大増光!のページでお伝えしたとおりです。その後彗星は拡散しながらペルセウス座α星へ近づきき、少し郊外へ行くと、双眼鏡を使うことにより観測できる状態が続いたことは、まだいける! ホームズ彗星のページでお伝えしました。

 年が明けてからも空が暗い場所へ行くと、双眼鏡を使って大きく拡散したホームズ彗星を楽しむことができます。それにしても、これほどの長期間、アマチュアの双眼鏡で楽しむことのできる彗星も珍しいことです。こうなったら、とことんホームズ彗星にお付き合いして観測するしかありませんね。

ホームズ彗星の経路

 下の絵は2007年11月から2008年2月にかけて、ホームズ彗星の経路を示したものです。彗星は地球から離れているために動きが遅く、ペルセウス座をゆっくりと移動していきます。ペルセウス座のα星とβ星(アルゴル)は2等星ですから、これを目印にするとよいと思います。

ホームズ彗星の経路(赤道座標系による)

ホームズ彗星の経路(赤道座標系)

ホームズ彗星の見え方

 ホームズ彗星は拡散がドンドンと進んだ結果、都会からだと双眼鏡を使っても確認するのが難しくなりました。それでも少し郊外へ行くと、、まだまだ大きくて迫力あるホームズ彗星の姿を観測することができます。彗星像が淡くなってきただけに、空が暗い場所から見ることと、透明度が高い夜を選ぶことが重要なポイントになります。

ホームズ彗星の位置

 ホームズ彗星は秋の星座のペルセウス座に見えます。ペルセウス座は日の入り後に空が暗くなって以降、天頂近くから北西の空で見ることができます。北西の空の中ほどにはW字型で有名なカシオペア座が見えますので、これを目印にしましょう。その上方に少し間隔を開けて左右に2等星がふたつ並んでおり、これがペルセウス座のα星(右側)とβ星(左側、アルゴル)です。彗星はアルゴルからさほど遠くない位置にありますので、アルゴルの近くで大きくてぼんやりと光る天体を探してください。

 以下に、1月中の彗星の位置を1週間間隔でしめしておきます。彗星の動きはゆっくりとしていますので、数日くらいでしたら前後しても、見える位置に大差はありません。

1月5日21時 ホームズ彗星の見える位置

ホームズ彗星の位置

1月12日21時 ホームズ彗星の見える位置

ホームズ彗星の位置

1月19日21時 ホームズ彗星の見える位置

ホームズ彗星の位置

12月26日21時 ホームズ彗星の見える位置

ホームズ彗星の位置

つるプラへのデータ設定

 「天文ソフト つるちゃんのプラネタリウム」のシェア版/フリー版へデータ設定を行うと、ホームズ彗星をシミュレーションすることができます。設定方法はホームズ彗星のデータ設定ページをご覧ください。
 
 また「つるちゃんのプラネタリウム for Javaアプレット」では、インターネット上でシミュレーションすることができます。「万能プラネタリウム」、「惑星の経路」でお楽しみください。

つるちやんのホームズ彗星観測記

 観測記はつるちゃんのホームズ彗星観測記をご覧ください。(随時更新しています。)

つるちゃんのプラネタリウム ホームズ彗星