M42 オリオン座の散光星雲(オリオン大星雲)
メシエ 番号 |
NGC番号 | 愛称 | 星座 | 種類 | 赤経 | 赤緯 | 等級 | 視直径 | 大きさ (光年) |
距離 (光年) |
M42 | NGC1976 | オリオン大星雲 | オリオン座 | 散光星雲(HU領域) | 05h35m.4 | −05゜27’ | 4.0 | 66’×60’ | 25×23 | 1300 |
オリオン座の三ツ星から南へ |
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小三ツ星の真ん中の星がオリオン大星雲 |
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位置・特徴
オリオン座の名物といえばやはりオリオン大星雲でしょう。3大星雲という言い方があるとすれば、夏の干潟星雲、秋のアンドロメダ大星雲と並んで冬のオリオン大星雲がその一角を占めることになると思います。位置はオリオン座のベルト付近の三ツ星から南下したところに、縦に並んだ小さな3つの星、つまり小三ツ星がありますが、その真ん中の星がオリオン大星雲です。明るさは4等級ですから、肉眼でも十分に見ることができ、小さな雲の切れ端のようにボーッと見えています。
オリオン大星雲の中では次々と星が誕生しており、星の製造工場となっています。
双眼鏡での見え方
双眼鏡でも望遠鏡でもそれぞれの味わいを見せてくれます。双眼鏡では鳥が羽を広げたように見えますが、羽の部分がM42、頭の部分がM43になります。暗い空のもとで見ると双眼鏡でもかなりな迫力で、思わずうなってしまいます。
天体望遠鏡での見え方
望遠鏡ではまず低倍率で星雲全体を見てみましょう。鳥が羽を広げたような姿がはっきりと浮かび上がり、なんともいえない美しさです。星雲の色にも注意してください。空が暗いところではほんのりとしたピンク色に見えて感動モノです。
次はガスの一番濃くなっている付近にある星に注目してください。これはオリオン座θ星でトラペジウムと呼ばれており、オリオン大星雲を照らし出している中心星となっています。トラペジウムをよく見てみると、つぶれた台形のような形の配列をした4重星であることがわかります。さらに詳しい観測ではトラペジウムは6重星であることがわかっています。
10cmで100倍くらいの倍率をかけますと、星雲のガスの流れの濃淡がはっきりと浮かび上がり、これまた感動モンです。オリオン大星雲はどのような見方をしても見る人に感動を与えてくれる不思議な天体だと思います。