くじら座ミラが明るい 2002年7月23日

 くじら座のο(オミクロン)星はミラと呼ばれています。その名も不思議。何が不思議かというと、星の明るさが変化する変光星なのです。今でこそ変光星はあたりまえのように、アチコチで確認されていますが、発見された当時は、星の明るさが変わるなど考えもしないことで、非常な驚きでした。

 ミラは秋の星座のくじら座の心臓付近に位置していますが、2等星から10等星まで明るさが大きく変化しますので、肉眼で見えたり見えなかったりします。変光周期は332日です。でも極大の明るさの方も周期の方もあいまいで、その時によって違っています。

 ミラはミラ型長周期変光星で脈動星に分類されています。恒星の一生の末期段階を迎えると星は不安定になり、星自体が大きくなったり、小さくなったりして明るさが変化するのです。

 そんなミラが予報では7月23日頃に極大光度となります。さて、今回は何等星くらいまで明るくなるのでしょうか。極大の頃には早朝の3時頃が見やすくなります。この時間帯をねらって東南東の空の高度30度付近に注目してみてください。それらしい星を見つけたら、日にちを空けて観測すると、明るさが変化していることが確認できますよ。

ミラが極大の頃の夜空