変光星(へんこうせい)

恒星のなかには明るさが規則的に変わるものや、不規則に変わるものがあります。これらの恒星を特に変光星と呼んでいます。変光のしかたによって爆発星、脈動星、回転星、激変星、食変光星、変光X線源の6種類に大きく分かれており、その中でも細かく分類されています。ここでは代表的なものを紹介します。

食変光星

 食変光星は連星が互いに隠しあうことによって変光します。恒星同士は周期的に回りあっていますから、変光も周期的に起こります。有名なものとしてペルセウス座β星のアルゴルがあります。アルゴルは約2.87日の周期で2.1等星から3.4等星の範囲で変光します。

ケフェウス型変光星

 ケフェウス型変光星は星全体が膨張したり収縮することによって変光します(脈動星)。変光の周期が50日以下のものをケフェウス型変光星に分類します。ケフェウス型はセファイドと呼ばれたりもします。
 ケフェウス型変光星は巨星である場合が多く、変光周期と絶対等級との間に一定の関係があるのが特徴です。これを利用して遠くの銀河にあるケフェウス型変光星の変光周期を測定することにより、銀河までの距離を求めるのに利用されたりします。有名なものにケフェウス座δ星があり、5.37日の周期で3.6等星から4.5等星の範囲で変光します。

半規則型変光星

 赤色巨星が多く、変光周期や変光範囲が多少不規則なグループです。オリオン座α星のベテルギウスやさそり座α星のアンタレスなどがこの分類に属します。

ミラ型長周期変光星

 脈動星の一種で変光周期が長く、変光範囲が大きいのが特徴です。くじら座ο星のミラは非常に有名です。ミラの場合は332日の周期で2.0等星から10.1等星まで変光しますが、周期も変光範囲もあいまいです。



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