みずがめ座

南の空に高度45度で南中する日時のめやす

9月1日23時、10月1日21時、9月1日19時

みずがめ座の様子(9月・南の空)

みずがめ座の見え方

みずがめ座の見え方

みずがめ座付近の星図

みずがめ座

美少年ガニメデスが持つ水瓶を描いた星座

 黄道12星座のひとつであるみずがめ座は、ギリシャ神話では大神ゼウスのネクタル(美酒)のお酌をした美少年ガニメデスがみずがめを持つ姿だと伝えられています。ある時、天上から地上を見ていた大神ゼウスは、美しいガニメデスという少年を見つけました。ゼウスは大きなワシに姿を変えると地上にまい降り、ガニメデスを天上へさらっていったのでした。

古代メソポタミアの星座

 みずがめ座は古代メソポタミアで誕生した星座です。古代の星座絵を見ると、「偉大なるもの」という男性が壷を両手に持つ姿が描かれています。

みずがめ座の三つ矢

 みずがめ座は全天で10番目の広さがある広い星座です。しかし、明るい星が少なくてイメージがつかめません。なにしろ3等星が3個だけしかなく、他の星は全て4等星以下という暗い星ばかりです。目印になるとすればη、ζ、π、γの4星でつくられたみずがめ座の三つ矢と呼ばれるYの字型に並んだ星の配列でしょう。

 みずがめ座の三つ矢は少年ガニメデスがもつ水瓶に相当する部分になります。ここから水が南方へこぼれだして、みなみのうお座の口へ流れ落ちていきますが、これを想像するのはちょっと容易ではありません。

NGC7293最大の惑星状星雲(NGC7293

 みずがめ座の南部には、らせん星雲と呼ばれる巨大な惑星状星雲があります。その大きさは満月の直径の半分にもなります。その明るさは6.5等級ですから、さぞかし素晴らしい眺めになるかとお思いでしょう。ところが、その巨大さゆえに光が拡散して薄れてしまい、ちょっと空の状態が悪いと全く見えません。しかし空の状態が良いときに見ると、ボッコーンと大きな星雲が見えます。少し大きめの天体望遠鏡では楕円形をしていることやリング状になっているところまでわかり、迫力が増します。空の透明度の良いときにぜひ挑戦してみてください。

土星状星雲土星状星雲(NGC7009

 みずがめ座の西のはずれ、ν星の少し西には土星状星雲と呼ばれる惑星状星雲NGC7009があります。天体望遠鏡を向けて高倍率にすると、楕円状の星雲の両端が少し飛び出しており、環のある土星のように見えることからこのような名前で呼ばれています。

球状星団M2球状星団M2

 β星の北側5度くらいのところには秋では最大の球状星団のM2があります。明るさは6.5等級ですから、双眼鏡でも丸いぼんやりしたその存在がわかります。天体望遠鏡で高倍率にすると周辺の星が分離し、球状星団らしい姿を楽しめます。

みずがめ座η流星群

 みずがめ座η流星群は5月上旬を中心に活動し、5月6日頃に極大となる流星群です。出現数は1時間あたりで10個弱と少なめです。日本では明け方の1時間くらいしか観測できません。流星は三つ矢付近から飛び出してくるように見えます。

※つるちゃんのプラネタリウム for Javaアプレット」の中にある「流星群の見え方」ではみずがめ座η流星群の出現イメージを表示できます。

みずがめ座δ流星群

 みずがめ座δ流星群は7月中旬から8月中旬にかけて活動し、7月28日頃に極大となります。出現数は1時間あたりに最大で10個程度と少なめですが、この時期は他の流星群も活動しており、この頃の流星観測は思った以上に楽しめます。

みずがめ座ι流星群

 みずがめ座ι流星群は7月下旬から8月下旬にかけて活動し、8月上旬頃に極大となります。出現数は1時間あたりに最大で1、2個程度と少ないものです。