1月1日23時、2月1日21時、3月1日19時
がか座の見え方 |
がか座付近の星図 |
がか座というと、画家の星座かと思いきや、画架の星座です。画架とは絵を描くときに絵を立てかけるために用いるイーゼルのことで、画板を支える台のようなものです。がか座を設定したのはラカイユですが、ラカイユの星図ではイーゼルと、絵の具を溶くためのパレットが描かれています。ラカイユは他にもちょうこくぐ座とちょうこくしつ座も設定しており、芸術への思いが感じられます。
がか座は南天低くに見えるちょうこくぐ座よりもさらに南の低い位置に見えます。したがって本州あたりの緯度からだと、がか座の北側の一部しか見ることができません。なにしろカノープスと大マゼラン雲の間にある星座ですからしかたがありません。本来なら隣の星座かじき座と同じように、南天の星座に分類されるべきところでしょうが、ちょうこくぐ座と一体として見た方が面白みがあるので、あえて冬の星座に分類しました。
ちょうどオリオン座が南中する頃に、がか座も南中します。東京あたりの緯度だと、3.9等星のβ星が一番見やすいはずです。ところが何しろ、高度が3度あまりしかありませんから、そう簡単に見つけられそうにありません。やはり南半球の国から見たいところですが、暗い星ばかりということもあって、イーゼルの形を想像するのはたやすいことではなさそうです。