春になるのが待ち遠しい頃の夜、東の空ではしし座が天を駆け上がっています。デネボラはしし座のしっぽに位置する2等星です。しし座は形のいい星座だけに、しし座を見つけさえすれば、デネボラの位置はすぐにわかります。
デネボラはアラビア語のアル・ダナブ・アル・アサドが語源で、「獅子の尾」という意味です。
星名 | 学名 | 星座 | バイヤー符号 | フラムスティード番号 | 赤経 | 赤緯 | 実視等級 | 絶対等級 | 距離 | スペクトル型 |
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デネボラ | Denebola | しし座 | β星 | 94番 | 11h49m04s | +14゜34’19” | 2.13等 | 1.92等 | 35.9光年 | A2 |
デネボラは、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカとともに春の大三角を形作っています。春の大三角は冬の大三角よりもひとまわり大きな三角形をしています。また、春の大三角、夏の大三角、冬の大三角を構成する星の中で、1等星でないのはデネボラ(2.1等星)だけです。
しし座にはレグルスという1等星があるのですが、他の2つの星との位置関係から、デネボラの方が大三角の星として適しています。このため他の大三角と比べると、春の大三角がやや見劣りがするのはしかたがありません。