双眼鏡でギャラッド彗星を見つけよう 2011年9月から2012年4月

ギャラッド彗星とは

 ギャラッド彗星(C/2009 P1 Garradd、ガラッド彗星ともよばれる)は、2009年8月13日に17.5等級で発見された彗星です。この彗星は北半球からの観測条件が非常に良く、2011年8月頃から2012年4月頃まで長期間にわたって、双眼鏡で観測できる程度の明るさを維持し続けます。彗星は8月現在で既に7等級まで増光しており、彗星観測を長期間楽しめそうです。

ギャラッド彗星の軌道

彗星の経路

 ギャラッド彗星は9月前半、や座にいます。10月下旬までひたすら西進してヘルクレス座に入りますが、11月からは向きを変えて北上を始めます。以降はヘルクレス座を北上し続けて、2月中旬になるとヘルクレス座を抜けてりゅう座に入ります。3月になると北極星のあるこぐま座へ移り、3月中旬頃には赤緯が+80度を超えます。この前後は周極星として一晩中観測できるでしょう。その後は次第に南下していき、4月中旬にかけて北斗七星を横切ることなく、おおぐま座を移動します。

彗星の移動経路

明るさ

 ギャラッド彗星は8月末から4月初旬にかけて、7等以上の明るさで推移します。これは空が暗い場所なら双眼鏡でも見つけられる明るさですから、この期間が彗星の観望好期です。期間が長いのでゆっくりと条件の良い時にご覧になってください。特に2012年の年明けから3月上旬にかけては6等を突破して見つけやすいでしょう。

光度変化

ギャラッド彗星の見つけ方

 ギャラッド彗星は星座を背景にしてドンドンと移動していきます。したがって、彗星の位置を十分に把握しておかないと見つけることはできません。以下のリンクをたどって探し方をマスターしてください。

   2011年9月のギャラッド彗星
   2011年10月のギャラッド彗星
   2011年11月のギャラッド彗星
   2011年12月のギャラッド彗星
   2012年1月のギャラッド彗星
   2012年2月のギャラッド彗星
   2012年3月のギャラッド彗星

つるプラへのデータ設定方法

 ギャラッド彗星のデータを「天文ソフト つるちゃんのプラネタリウム」へ登録すると、ギャラッド彗星の動きをシミュレーションすることができます。次の方法でデータを設定してください。ソフトは当サイトの[トップページ]−[ダウンロードとご購入]−[つるちゃんのプラネタリウム フリー版]からダウンロードすることができます。ここではプログラムがすでにインストールされていることを前提に、データ設定方法を紹介します。

1.プログラムを起動
 
 まず、「つるちゃのプラネタリウム」を起動して適当な画面を表示します。

2.彗星データ設定
 
 下のようにメニューバーより[ツール]−[オプション]−[彗星データ設定]を選択します。
 
 

3.ギャラッド彗星データの入力
 
 [彗星データ設定]画面で、左下にある[次へ]ボタンを何回か押して、空行のあるページを表示します。次に、下のようにギャラッド彗星の行を追加入力してください。このとき、左端のチェックボックスへチェックを入れるのを忘れないようにしましょう。入力完了後[OK]ボタンを押すと、データ登録は完了です。
 

彗星データ登録時にエラーが出る場合、次のことをお試しください。

  (1) プログラムをいったん終了
  (2) 「つるプラ」のプログラムアイコンを右クリック
  (3) 「管理者として実行」を選択
  (4) あとは同じ操作

関連記事

  本田・ムルコス・パジュサコバ彗星